毎月のスマホ代に悩むという声はシニア世代からよく耳にする。そうした中、60代のフリーランス田中さん(仮名)は、家族5人で使っても月1万円以下というコストパフォーマンスに惹かれ、2017年にソフトバンクからIIJmioへ乗り換えた。長年IIJmioを愛用する中で、家族5人で1万円以下という圧倒的なコスパを気に入っているという一方で、昼間の回線速度が低下するという弱点も見えてきたという。
今回は、約8年間IIJmioのファミリーシェアプランを利用している田中さんに、IIJmioに乗り換えたきっかけや月々の利用料金、データ使用量、回線速度、満足度について聞いた。
ソフトバンクからIIJmioに乗り換えたきっかけは?
もともとソフトバンクを契約していた田中さんが格安SIMに興味を持ったのは2017年ごろ。フリーランスで在宅で仕事をすることが多かった田中さんは「大手キャリアほどの速度は必要ない」と考え、格安SIMへの乗り換えを検討したことがきっかけだったという。

格安SIMには数多くのブランドが存在するが、田中さんは会社の信頼性を重視した。「運営母体が大きく、通信速度が比較的安定しているところを選びたい」と考え、IIJmioを選択したという。最初は田中さんだけが契約していたが、使い勝手の良さから家族全員もIIJmioへ移行し、現在は奥さま・お母さま・お子さん2人の合計5人でファミリーシェアプランを利用している。
田中さん自身はオンラインで契約手続きを行った。その後、子どもたちはビックカメラでSIMフリー端末を購入し、IIJmioを組み込んだ。ビックカメラが運営する格安SIM「BIG SIM」とIIJmioは中身がほぼ同一であり、店舗での申し込みにも安心感があると田中さんは感じているそうだ。
気になる月々の料金は家族5人で「1万円以下」

田中さん一家の2025年4月の月額料金は5人合計で「8,705円(税込)」とのこと。過去1年で最も安い月で8,637円、高い月でも10,076円程度だ。家族5人分の合計がこの金額であり、ひとりあたり約2,000円弱に収まる計算になる。通信容量は田中さんが月20GB、奥さんが2GB、お母さまが5GB、お子さん2名はそれぞれ10GBずつほど毎月使用しており、合計で家族5人で毎月約40~50GBほど使用している。

昼の通信速度が遅いのが難点、だがコスパは抜群
通信速度や使い心地について田中さんは「スマホ単体で使う限り問題ない」と評価する。ただし昼の12時から13時ごろは速度が低下し、テザリング利用時には厳しい場面があるという。田中さんは「商談中に画面が切り替わらず困ったこともある」と、IIJmioのテザリング中に起きたハプニングも明かしてくれた。
実際にRBB SPEED TESTで回線速度を計測していただいた。深夜の自宅で回線速度を計測していただいたところ、下りスピードは59.37Mbps、上りスピードは9.23Mbpsだった。一方で、正午ごろの繁華街で回線速度を計測していただいたところ、下りスピードは1.26Mbps、上りスピードは7.80Mbpsと明らかに回線速度が遅くなった。


それでも奥さんや子どもからの不満はほとんどなく、「LINEやメール程度なら問題を感じない」という。オンライン手続きやサポート面も「現在は不便を感じない」と田中さんは語る。通信品質だけを比べても、田中さんは10点満点中、ソフトバンクが「8点」ならIIJmioが「7点」と評価する。
昼の速度低下を考慮すればIIJmioは若干劣るが、田中さんは「家族5人で利用してもひとりあたり2,000円以下で済むコストパフォーマンスは抜群」と総合的な満足度は高いと評価した。
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