NEOTOKYOオートモーティブ株式会社が60歳前後のシニアを対象とした新サービスを開始した。同社は自身と同年齢のクラシックカーを「レストモッド」により現代車並みに快適高性能化して提供するサービスを開始した。特に「終のクルマ」を求める60歳前後のシニアを対象に、同年齢のクラシックカーを探して発注支援する所からサービスを提供する。
60年ほど前のクラシックカー(1960年代頃生産)は現代車と異なりエンジンをかけるのにも苦労し、エアコンやパワーステアリング等の快適装備もない。また故障も多く日常のメンテナンスにも時間がかかる。このため現代車にないクラシックカーの美しいデザインに憧れる層は多いものの、特に体力に自信のなくなってきたシニア層は所有をあきらめるケースが多かった。
同社が提供する「レストモッド」サービスでは、1960~70年代の「ジャガーEタイプ」を中心とした高級クラシックカーを現代の信頼性の高いエンジンに換装、エアコンやパワーステアリング等の快適装備も追加する。さらにCarPlay/AndroidAutoによるスマホナビやストリーミング音楽サービスも利用可能とする。

換装用エンジンには高い信頼性を持ち交換部品入手の容易なレクサスLS460用V8エンジンを採用。ただし元のエンジンは自身で保管し将来的に元に戻すことも可能な状態とする。
またトランスミッションは、クラッチ操作が加わるため踏み間違え事故を起こしにくいとされるマニュアル式を標準採用。ただし要望によってはAT式にも換装可能なものとする。クラシックカーは現代車よりもトランスミッションのスペースが小さいため、最新のレストモッド用トランスミッションを使用する。
また内外装色については、要望に合わせ変更が可能。クラシックカーは車体にサビが出ていることが多いため、いったん塗装をすべてはがし、サビ落としを行うことで寿命を延ばす。その上からユーザの要望する色で全塗装を行う。内装は本革または合成皮革により全面的な張り直しを行い、シートやフロアカーペット等の色も自由に選べる。このため外観は新車同様になり、また量産車ではたとえ高級車でもコストやメンテナンスのため色の選択肢は限られるが、同レストモッドサービスでは自由な色の選択が可能になる。さらにフロントカウル部と左右ドア部はカーボンにより新たに製造し換装することで、軽量高剛性化し安全性を高める。
「ジャガーEタイプ」は1961年から1975年にかけて生産されたため、現在64歳から50歳までの人は自分と同年齢の車体を購入可能。同社では、自分と同じ年齢の車がレストモッドにより新車並みにアップデートされる様子を見て、シニアの方々が今後の人生をより新鮮な気持ちで取り組むことができるのではないか、として同年齢の車体レストモッドサービスを開始した。同社では海外への注文も含めレストモッドの元となる車体の発注も支援する。

レストモッドサービスの概要は以下の通り。対象車種はジャガーEタイプ(シリーズ1/2/3いずれも可、年式不問)で日本全国対応(工場は三重県鈴鹿市)。基本メニューは全体レストア、エンジン換装(レクサスV8)、フロントカウル・左右ドア・リアハッチのカーボン化、内外装の変更、エアコン・パワステ設置、CarPlay/AndroidAuto対応ディスプレイオーディオの設置、スマホ用ワイヤレス充電ホルダー・USBポート・ドライブレコーダーの設置、改造申請・車両登録となっている。
費用は2000万円~4500万円程度(仕様により変動、ベース車両別途)、工期は6~18カ月、保証期間はお引渡し日から1年間(その後の修理は有償対応となる)。