宿泊業界におけるシニア層の採用が進んでいることが明らかになった。株式会社ダイブと株式会社宿屋塾が実施した調査によると、約6割の宿泊施設が既に50代以上の従業員を採用していることがわかった。
調査結果によれば、シニア層を「既に採用している」と回答した施設は60.9%に上り、宿泊業界全体でシニア人材の活用が広がっていることが示された。採用理由としては「特に年齢は気にせず、応募者のスキルと意欲を評価した結果」が24.4%で最多となった。


一方で、人手不足の深刻さも浮き彫りになった。「非常に感じている」(49.7%)と「やや感じている」(35.8%)を合わせると、86%の施設が人手不足を感じていると回答。この状況を受け、シニア層の採用が進んでいるとみられる。

シニア層が担当している業務は「調理」が26.0%で最も多く、次いで「フロント」(22.4%)、「客室清掃」(21.2%)となっており、幅広い役割で活躍していることがうかがえる。

一方で、シニア採用に慎重な施設もある。採用をためらう理由として「若手人材がほしい」(32.2%)、「健康や体力面が心配」(20.7%)といった声が挙がった。
