最近、CMや広告でよく見かける民間の”介護保険”。なぜこれほど注目されているのか。そして民間の介護保険とはそもそも何なのか。そんな疑問を少しだけ解決していきたいと思います。
1.介護保険とは?
まず保険会社が販売している介護保険とは、どのような商品でしょうか。それは「介護状態に備えて、公的な介護保険制度ではカバーしきれない自己負担分や生活費を補うために、任意で加入する保険」です。医療保険が万一の入院に備える商品であるのに対し、介護保険は、万一の「介護状態」に備える商品といえるでしょう。
2.保障のタイプ
では、民間の介護保険にはどのような保障があるのかを見ていきます。共通することは、各保険会社が定める「所定の介護状態」になった際に保険金を受け取れるという点です。受け取った保険金の使い道は自由です。
保険金の給付の方法は大きくわけると3つあります。
一時金タイプ(介護一時金)
保険会社が定める所定の要介護状態になったとき、まとまったお金(例:300万円)を一時金として受け取れるものです。例えば介護初期のリフォーム費用や介護施設の入居初期費用など様々な用途に充てることができます。
年金タイプ(介護年金)
保険会社が定める所定の要介護状態になったら、その状態が続く限り、毎月または毎年給付金(例:年60万円など)を受け取れるものです。介護サービスの自己負担分に充てたり、収入を増やしづらい介護生活の中で、生活費に補填したりすることができます。
介護年金を受け取れる期間は「一生涯」のもの(終身タイプ)もあれば「一定期間(5年や10年など)」のもの(定期タイプ)もあります。終身タイプは、定期タイプより保険料が高くなります。
一時金+年金タイプ
保険会社が定める所定の要介護状態になったときにまず一時金を受け取れます。その後、介護年金と同じように保険会社が定める要介護状態が続く限りにおいて、毎月または毎年給付金を受け取れます。

3.どんな時に保障されるの?
では各保険会社が定める「所定の介護状態」とはどのような状態をいうのでしょうか。多くの商品では、「公的介護保険制度で要介護1~3以上と認定された場合」または、保険会社の定める「介護状態(寝たきり・認知症など)」が給付条件になっているケースが多いです。
たとえば、「公的介護保険制度で要介護2」は次のような状態です。
食事や爪切りなどで、日常生活の中で部分的な介助が必要な状態
自力で立ったり、歩いたりするのが難しく、助けが必要な状態
また、最近は介護保険のなかでも特に認知症に特化した「認知症保険」といった商品も発売されています。
4. 介護保険はこんな人におすすめ
どのような保険もそうですが、現金化できる資産や貯蓄が十分にあれば、保険は必要ないのではないかと考える方もいるかもしれません。しかし、常に十分な資産や貯蓄がある方ばかりではありません。
老後の介護にかかる費用は、預貯金だけでは賄えないと心配している方。
万一の介護施設の入居や在宅介護に備えて、ある程度まとまった資金を用意しておきたい方。
このような方は、まずは介護保険がどのような商品なのかを知っておくことが。将来のリスクへの備えに繋がります。

5.どんな人が加入しているのか?
実際に介護保険に加入している方は、どのような理由で加入したのでしょうか。一人暮らしをしており、お子様に金銭面で迷惑をかけないようにするため、という方もいれば、両親の介護を経験し、その金銭的な課題に直面して加入したという方もいるでしょう。理由は様々です。
民間の介護保険は、超高齢社会を迎えた日本において、公的保険制度とは別に、経済的な負担に備えることのできる商品です。人生100年時代といわれる今だからこそ、一度介護保険ってなんだろう? 自分にはどれぐらい必要なのか、と考えてみましょう。
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