相続財産の平均額は2660万円!土地、現金に次いで多い相続財産は「生命保険」

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第3回 相続手続きに関する実態調査(2025年)株式会社鎌倉新書
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 鎌倉新書が運営する相続情報サイト「いい相続」が「第3回 相続手続きに関する実態調査(2025年)」の結果を発表した。

 相続財産の総額は「1000万円未満」が最多の44.8%を占めた。次いで「1000万円以上~2000万円未満」が13.5%、「5000万円~1億円未満」が12.8%、「2000万円以上~3000万円未満」が10.7%と続いた。前回調査で5位だった「5000万円~1億円未満」は今回3位へと順位を上げており、高額な財産の相続件数がやや増加傾向にあることがうかがえる。

【相続財産】 相続財産の総額は「1,000万円未満」が最多。代表的な財産は「土地・建物」「現金・預貯金」「生命保険」

 一都三県(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)では「1000万円未満」が32.1%で最多だったが、2位には「5000万円~1億円未満」が18.9%でランクインした。相続財産の全国平均額は約2660万円であるのに対し、一都三県では約3505万円と、全国平均を約31.8%上回った。

 相続財産の種類では「土地・建物」が最多の89.0%、次いで「現金・預貯金」が65.8%、「生命保険」が23.8%となった。

相続財産の種類

 相続人の続柄については「子」が最も多く82.6%、次いで「配偶者」34.9%、「兄弟・姉妹」9.6%、「姪・甥」と「父・母」がいずれも5.3%となった。相続人が「姪・甥」「兄弟・姉妹」と回答した方に対し、「被相続人は配偶者・子どもがいない"おひとり様"だったか」を尋ねたところ、「はい」と回答した人は66.7%になった。

【被相続人】 「兄弟姉妹」や「おじ・おば」の相続では、66.7%が“おひとり様”

 2024年4月1日に施行された「相続登記の義務化」に関する調査では、「義務化を知ったから登記を行った(または現在手続き中)」と回答した人が46.6%にのぼった。一方で、「義務化は知っていたが、特に意識せず必要だから登記を行った」と回答した人は23.1%、「聞いたことがある程度だったが登記を行った」が8.2%だった。

【相続登記】 登記義務化が手続きを後押し。「義務化を知ったから登記した」人は46.6%

 相続手続きを専門家に依頼した際の費用は、平均で約41.7万円という結果となった。費用帯別に見ると、「20万円~30万円未満」が最も多く27.6%、次いで「10万円~20万円未満」が25.2%だった。30万円未満で手続きが済んだ人は全体の58.9%にのぼり、過半数が比較的低額で依頼していることがわかる。

【費用】 専門家に支払った費用は「30万円未満」が過半数。平均費用は41.7万円

 実際に専門家に相続手続きを依頼した方に、依頼した手続きの種類を尋ねたところ、最も多かったのは「遺産分割協議書の作成」で70.6%にのぼった。次いで、「不動産の名義変更(相続登記)」が62.6%、「戸籍収集」が44.9%と続く。

依頼した手続きの種類

 「相続手続きで大変だったことは何か」という質問に対して、最も多かった回答は「何をどう進めるべきかを理解するための情報収集」で56.6%を占めた。次いで、「必要な書類が多かったこと」が54.1%、「手続きのために時間が取られたこと」が34.5%となっている。

【アドバイス】 経験者アンケートで明らかになった、相続で「本当に役立ったこと」

 「自身の体験を踏まえて、今後相続手続きを行う方に向けたアドバイスをお願いします」という設問に対しては、多くの方から自由記述による回答をいただいた。これらの回答を分析した結果、内容は大きく8つのカテゴリーに分類された。

今後相続手続きを行う方に向けたアドバイス

 最も多かったのは、「専門家への相談・依頼をすすめる」というアドバイスで、全体の約4割を占めた。相続の複雑さや精神的な負担の大きさに直面した多くの方が、「一人で抱え込まず、専門家に頼ることで、安心してスムーズに手続きを進められた」という実感を持っていることがうかがえる。

 2番目に多く挙げられたのが、「家族・親族間の話し合い」だった。「誰がいつ亡くなるかはわからないのでとにかく動けるうちに会話ができるうちに家族間などでの話し合いは本当に大切だと思います。ただ話すだけではなく具体的な事も決めておくべきです。」といった声が寄せられた。

 3番目に多く挙げられたアドバイスは、「生前準備・終活の重要性」についてだった。相続を経験した方々からは、「もっと準備しておけばよかった」「備えが足りなかったことを後悔している」といった声が一定数寄せられている。

【調査概要】
調査名:第3回 相続手続きに関する実態調査(2025年)
調査対象:2024年1月~12月に、「いい相続」経由で専門家(行政書士または税理士)との無料面談を行った方、または「相続費用見積ガイド」経由で専門家に相続手続きを依頼された方
調査期間:2025年3月27日(木)~4月22日(火)
調査方法:インターネット調査
有効回答数:281件


《村上弥生》

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