コスモヘルス株式会社が運営するシニア専門マーケティングプラットフォーム「コスモラボ」が、50代以上のシニア層の自動車利用に関するアンケート調査結果を発表した。
同調査では、車の所有状況や利用目的、購入時の重視点、運転支援機能への関心など、多角的な視点からシニア世代の自動車利用実態と今後への意向が明らかになった。回答者の86.9%が「車を所有しており、自分で運転している」と回答。シニア層においても運転の継続が主流で、日常生活における移動手段として車が不可欠な状況だ。

利用目的では「買い物」が90.3%で最も多く、次いで「通院」55.8%、「趣味・レジャー」55.0%、「友人・知人との集まり」50.9%、「通勤」43.9%が続く。生活を維持するための手段として車を利用している回答者が多く、公共交通機関では補えない日常的な移動ニーズが強く存在することが示唆された。

運転サポート機能として、「アクセルとブレーキの踏み間違い防止機能(自動ブレーキなど)」を70.3%の方が希望している。安全運転への不安を技術で補いたいというニーズが明確に表れている。

「死角にいる車や歩行者を知らせる機能(後方接近警報、ブラインドスポットモニターなど)」も68.8%が上位で、運転中の判断ミスや見落としを補助する機能への関心が高く、今後の技術開発の重点領域を示している。
運転免許について「返納はまだ考えていない」が88.5%の回答が圧倒的に多く、「わからない」5.2%、「近いうちに返納を検討している」3.3%、「すでに返納した」3.0%が続く。運転免許の保持意向が高く、移動の自由と利便性を重視していることが窺える。返納を促すには、代替移動手段の提示や心理的負担の軽減が課題といえる。

車選びでは「価格」71.7%が最も多く、「安全性能」57.6%、「燃費」「運転のしやすさ」(共に56.1%)が続く。ブランドやデザインよりもコストと安全・利便性を重視する傾向が明確であり、高齢者特有のリスクを軽減する機能のニーズが背景にあると考えられる。

直近で購入された車の価格帯では「100万円~200万円未満」が37.2%で最も多く、「200万円~300万円未満」26.4%、「100万円未満」20.1%と続き、200万円未満での購入が57.3%を占める。

情報収集では「自動車販売店・ディーラー」77.3%が最も多く、「家族や知人からの口コミ」34.6%が続く。「インターネット(比較サイト・口コミサイトなど)」10.8%は少なく、アナログ接点が依然として主流だ。

車の防犯対策では「ドライブレコーダーの設置」56.9%が最も多く、「セキュリティアラーム(警報装置)の設置」32.0%、「特に何もしていない」30.5%が続く。防犯意識は一定程度あるが、物理的防犯対策の普及促進には支援策が求められる。

【調査概要】
◾️調査方法:ネットリサーチ
◾️調査地域:全国
◾️対象者 :「コスモラボ」のアンケートモニター
◾️回答総数:283
◾️調査対象期間:2025年4月30日
引用元:(https://cosmolab.jp/report/car_2504/)